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西堂 雅博; 曽根 和穂; 山田 礼司; 中村 和幸
Journal of Nuclear Materials, 96(3), p.358 - 368, 1981/00
被引用回数:7 パーセンタイル:66.93(Materials Science, Multidisciplinary)イオン照射下において、表面の連続観察をおこなえる電子顕微鏡を用いて、種々の照射条件でヘリウムイオン衝撃されたモリブデンの表面侵食の形態を観察した。 表面侵食の形態は、照射条件、試料の熱処理温度に強く依存する。特に、モリブデンが再結晶化を開始する温度まで加熱すると、ヘリウム照射によって剥離が顕著になる。一方、表面から比較的一様に分布するようにヘリウムが打ち込まれた場合には、剥離は発生せず、ブリスターが生成される。表面侵食において重要な臨界照射量が精度良く求まり、表面侵食の発生するヘリウム濃度は、従来予想されていた値より低くなることを示した。
西堂 雅博; 山田 禮司; 中村 和幸
Journal of Nuclear Materials, 102, p.97 - 118, 1981/00
被引用回数:14 パーセンタイル:82.88(Materials Science, Multidisciplinary)熱分解黒鉛、等方性黒鉛およびガラス状炭素の各炭素材料について、ヘリウムイオン衝撃による表面侵食の観察および、ヘリウム再放出挙動実験をおこなった。ヘリウムイオンのエネルギーは200keVである。熱分解黒鉛の場合、Basal面とEdge面の両方を使用した。また、それぞれの材料は、研磨した表面および研磨しない表面の2種類を用意して、表面形状効果を調べた。 熱分解黒鉛では、ヘリウムの再放出挙動と表面形状変化が非常に良く対応し、表面層のCrackや剥離に対応したヘリウムガスの破裂状の放出が観察された。一方、他の二つの炭素材料では、表面の破裂や剥離は発生しない。また、再放出曲線には、破裂状の異常放出はみられない。 表面侵食の程度および再放出挙動は、炭素材料の種類に依存するばかりでなく、その表面形状にも強く依存することが明らかとなった。
西堂 雅博; 曽根 和穂; 山田 礼司; 大塚 英男
JAERI-M 7997, 17 Pages, 1978/11
昭和53年5月に設置した同時観察装置(走査型電子顕微鏡を真空壁の表面現象研究用加速器のビームラインに接続した装置)を用いて、100keVヘリウムイオン衝撃した多結晶モリブデンの同時連続観察をおこなった。あらかじめヘリウムの打ち込まれた試料(照射率4.410He/cm)では、熱処理後の再照射によって表面侵食の形態が、表面の脹れ(Blistering)から大面積剥離(Exfoliation)へと顕著に移行することが判明した。剥離現象はブリスターが時々刻々成長するのとは対照的に、瞬時に起きることが同時連続観察の結果明らかになった。実験結果から、プラズマ不純物の原因となる大面積剥離出現の過程について考察した。